iPhoneアプリ開発ツールSakuttoBookとは
SakuttoBookはiPhoneアプリを開発するXcodeにPDFを取り込んでアプリを作成するツールです。PDFをそのままアプリ化することができます。電子書籍もPDFのままより、アプリにすることでより価値が高くなります。
SakuttoBookはPDFを使うのでEPUBのような電子書籍と異なっています。EPUBはリフロー形式といって、文字サイズを変更してレイアウトを変えることができます。電子書籍アプリもEPUBと同じようにリフロー形式で作られているものが大半です。
電子書籍アプリをリフロー形式で作成するメリットは、文字サイズを変更できることだけでなく、表示端末のサイズが変わっても、画面に最適化して文字を表示することができます。ただしリフロー形式の電子書籍アプリにもデメリットがないわけではありません。
・アプリ作成費がかかる
・売り上げの一部が印税以外のロイヤリティ
・ファイルサイズが大きくなる
というデメリットがあります。iPhoneにはフォントがインストールされていますが、原則的にiPhoneはiOS4まではヒラギノ角ゴしか使えません。iPadやiOS5以降のiPhoneではヒラギノ明朝がインストールされていますが、iOS以前のiPhoneではヒラギノ角ゴだけです。
通常書籍では本文は明朝体を使いますし、書体にこだわりがある場合もあります。そうすると、アプリ内にフォントを含めるしかありません。たいていのフォントはPDFに埋め込む場合、別途のライセンスは不用です。しかしアプリ内にフォントを含める場合は、フォントの使用料が発生します。
こうしたフォントの使用料はアプリの販売価格に印税以外のロイヤリティとして含められます。そのため最終的にあなたの受け取ることができる印税が減少することになります。また、フォントファイルを取り込むために、アプリのファイルサイズが大きくなります。一般的な電子書籍アプリが10MBを超えているのは、アプリ内に含まれているフォントに依るところが小さくありません。
レイアウトにPDFを使うメリットは逆に言うと
・アプリの作成が簡単
・印税以外のロイヤリティは不要
・ファイルサイズが小さい
ということになります。PDFにすれば画像のない場合は、原稿用紙400枚程度のものでも、アプリのファイルサイズは1〜2MB程度となります。大変軽いアプリを作成できます。組み込みでコンテンツを追加してもファイルサイズがそれほど大きくならないことが大きなメリットです。
文字のサイズを大きくしたり小さくしたりすることはたしかに便利です。しかし、最初からiPhoneサイズで作成していれば、文字サイズを変更する必要はあまりありません。印刷用で使用したレイアウトをPDFにしてそのままiPhoneで閲覧すると読みにくいのは確かです。iPhoneサイズで最初からレイアウトしておけば読みにくいということはまずありません。
iPhoneアプリを販売する場合は、App Storeでの注目度をアップすることが必要です。注目度を簡単に上げる方法の代表的なものが次の2つです。
・価格を変更する
・アップデートする
価格の変更はiTunes Connectで簡単に指定できます。価格を変更する日時も指定できます。値下げアプリにするとアプリ紹介のWebサイトや「Appbooks」のようなブックアプリ紹介アプリで紹介されます。アプリを期間限定で値下げすると販売数は確実に増えます。アプリ価格の変更は、もっとも効果的な販売方法の一つです。
もう一つはアップデートです。アプリはアップデートすると、iPhoneのApp Storeアイコンに赤く表示されます。未アップデート数のアプリがわかるようになっています。アップデートすると、ダウンロードしたユーザーに告知ができます。アップデートしたアプリは無償ですから、ほとんどのダウンロードユーザーはアップデートします。
アップデートは文字の修正にも使えますが、それ以外の目的にも使うことができます。私はSakuttoBookで別のアプリの立ち読み版をアプリ内に取り込んでアップデートしてします。iPhoneアプリでは立ち読みできるページ数は多くはありません。App Storeでは最大で5つのショットしか掲載できません。これでは中身をもう少し読みたいと思っても不可能です。
そこでアプリの立ち読み版を作成し、別のアプリに同梱することにしたのです。中身が関連していれば、ダウンロードユーザーは立ち読み版を読む可能性が高く、中身を読んだ上で買って貰いやすくなります。SakuttoBookではアプリをマルチコンテンツに簡単に作り替えることができます。
SakuttoPubliパーソナルで、何故年間20回までアプリの申請させていただいているのかというと、アップデートが販売の肝になるからです。定期的にコンテンツを追加しアップデートすることでダウンロードユーザーとの距離を縮めるためなのです。
コンテンツを追加してアプリをアップデートしたとき、同時にアプリ価格を下げると有料アプリのダウンロードは確実に増えます。また逆にそれらをしないとアプリを忘れられてしまい、販売数も販売金額も確実に低下します。これは私の経験からいえることです。
iPhoneアプリでのデジタルコンテンツを販売するメリットは、価格の変更や内容をユーザー側で自由にコントロールできることにあります。SakuttoPubliパーソナルはあなたがコンテンツの主導権を持てるように配慮してあります。
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