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一目でわかる!Photoshop CS新機能ガイダンス
上高地 仁著/A5/128P/2005年01月31日初版発行/インクナブラ 刊行
プリントアウト用やクリーンブラウズ用PDFが収録されたCD付
定価:5,040円(内税:240円)
一般販売価格:5,040円 DTP-S倶楽部会員価格:4,200円

 Acrobat 7.0 は、スタンダードフォーマットの利用価値をさらに高める機能が追加された。高速化して、対応が強化されたPDF Maker。PDFを一覧し管理し、複数のPDFを束ねるPDFキャビネットや、タブ化されて使いやすくなったファイル添付機能などのドキュメント管理機能。
 また注釈と文書レビュー機能も強化され、PDFのチェックにより簡便になった。セキュリティはセキュリティポリシーが設定可能になり、Adobe Policy Serverでのセキュリティ管理にも対応している。フォームの作成や扱いも新機能で強化された。
 さらにプリプレス向きには印刷工程パレットが搭載され、カラーの変換や余白やトンボの追加、印刷で再現されないヘアラインの置き換え機能など、プリプレスに向かないPDFを編集加工する機能が大幅に追加された。また、DistillerでもCMYKに変換してもPDF作成が可能になった。
 本書ではAcrobat 7.0 の新機能、拡張された機能を取り上げてわかりやすく解説した。Acrobat 7.0を的確に利用するためにまたとない一冊である。

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目次サンプルを読むAcrobat 7.0 Professional見参!


目次

 予想を裏切って、Acrobat 7.0 Professionalが登場した。予定では来年の春から夏のはずだったが、半年ほど前倒しになった。もっとも私がそう思っただけで、世の中予想通りとはいかないのである。
 日本語版はAcrobat 3.0以降、約2年をおいてバージョンアップを続けてきたが、ここにきて定期的なスケジュールが崩れたのはわけがあるのかもしれない。開発側からいうと、定期的にバージョンアップする方がやりやすいはずだろう。うがった見方をすれば、バージョンアップを早めなければならない理由があったいうことになる。
 リリースを早めなければならない理由とは何かはわからないが、Adobeの業績をさらにアップさせるためには、この時期にニューバージョンをリリースする必要があったということだろうか。
 まあ、予想したよりCreative Suiteの業績が伸びなかったというのが間接的な原因ではないかと思ったりする。急遽、真打ちのAcrobatを登場させたということもあるのではないかと思いますね。本当のところはわからないんだけどね。

 4.0と5.0ではプリプレスという点では大きな進展はなかった。6.0ではAcrobatでの分版に対応するなど、大幅にプリプレス機能を向上させた。だから、7.0でもそれほど大きな進展はないのではないかと、漠然と思っていたら、吃驚行天でプリプレス機能は二歩も三歩も先に進んでいた。もう、Acrobatプラグインのサードパーティの出番はなくなるのではないかと思うくらいである。
 まずなんといっても、印刷工程用のツールバーが用意された。いままでのPDFでは印刷用に利用する機能はそれほどなくて、せいぜいTouchUpツールぐらいしかなかった。そのTouchUpツールも貧弱で、外部のアプリケーションを借りてTouchUpするのである。Acrobatでできるテキストの編集などは、ないよりもまし、というと言い過ぎだろうが、ガンガンと使いこなすというほどではない。
 いままで印刷用のツールを1つのバーにまとめるほど、機能がなかったということもあるが、Acrobat 7.0 Proでは、いままでにないツールがいくつも追加されているのだ。もちろん従来からあるものも機能を向上させている。

 Acrobat 6.0 Proに全くなかった印刷用のツールは、「トラッププリセット」と「色の置換」「インキ」「トンボの追加」「ヘアラインの修正」「JDFジョブ定義」というところか。
 「トラッププリセット」と「インキ」はセットになっていて、インキの濃度値を決めて、それにあわせてトラッピング処理するのである。もっともRIP側で、Adobeのトラッピング処理に対応している必要がある。7.0ではAcrobatの分版時に、このトラッピング機能を指定して出力できるようになっている。もっともCMYKでの出力ではトラッピングはほとんど関係ない。
 「色の置換」はその名の通り、PDF内にあるオブジェクトのカラーを変換する機能である。7.0が今までと大きく異なるのは、Acrobat上でデータの編集を行う機能を積極的に取り入れたことで、このツールもカラーの変換を行う。RGBをCMYKにしたり、ICCプロファイルを削除したりすることが可能だ。
 ベータ版を使う限りでは、設定がややこしく、変換するターゲットが決まっていている場合は、PostScriptファイルを書き出してDistillerで変換する方が早そうである。もともと、MS WordなどのRGBのPDFをCMYKに変換するために用意された機能のようで、PostScriptファイルなどを書き出したりするような手間をかけることを考えると、Acrobat上のツールで変換できる方が便利だろう。
 新機能でもっとも実用的に機能は、「ヘアラインの修正」だろうか。これはPDF内の線幅を変更する機能で、いままでRIPのオプション機能でしかできなかったことができるようになったのである。PitStopではできるが、Acrobatで一括して変換できればいうことはない。
 「トンボの追加」はツールとしてはなかったが、プリント時にトンボを追加できたので、その機能がツールとして用意されたものといえそうである。これもMS Word用のPDFにトンボをつけるためのものと理解するほうがいいだろう。マスクされた塗り足しを拡張してくれるわけではないからだ。なお、PDFにトンボをつけるために、「ページのトリミング」機能でPDFのメディアサイズを拡張する機能が追加されいる。
 「JDFジョブ定義」はこれからの機能である。CIP4が普及するのかどうかは私にはわからないが、そういう用途には活用できるだろう。

 6.0の分版プレビューは「出力プレビュー」に変わった。分版プレビューは、RGBをCMYKに変換したときのシミュレーションするか、CMYK値を確認するために使う。特色の分解値もわかるが、あくまで確認するだけである。
 ところが、「出力プレビュー」は違うのである。CMYK同士でもシミュレーションでるのである。さらに、オーバープリントとリッチブラックのモニタ表示、インキの制限値の確認なども可能になった。だから、枚葉のオフセット印刷用で作成した画像を、新聞用の変換したときにインキ量が制限値を超えているかどうかも、Acrobat上で確認できるである。出力結果を確認するために、「出力プレビュー」名称が変更されたようである。
 「プリフライト」も大幅に強化された。正直言うと、機能が強化されて複雑になり、使いにくくなったという印象もある。ただし、使いこなせば強力なツールになりそうである。なんといっても、取り込んだプリフライトプロファイルのロックを解除できるようになったことが「偉い」といえる。プリセットのプロファイルも増えたが、基本的にはすべてPDF/Xだった。
 「透明部分の分割・統合」も単にプレビューするだけでなく、透明をそのまま分割できるようになった。実は6.0のときに透明がAcrobatで分割できるようになったと思ったのだが、私の思い違いだった。それがやっとできるようになった。
 この機能は「透明部分の分割・統合」で使うというより、「PDFの最適化」でも利用できるのである。6.0では透明を含んだPDFをAcrobat 4.0互換にダウンバージョンできなかった。Acrobatが透明を分割できなかったからである。PostScriptファイルを書き出すときは可能なのに、「PDFの最適化」では対応していなかったのである。これで「PDFの最適化」でも透明を分割してPDFを最保存できるようになり、「PDFの最適化」は実用的な機能になったのである。

 というようなところが、Acrobat 7.0 Proの印刷工程パレットのあらましである。追加されたり強化された機能は、6.0がリリースされてユーザーの要望がふくらんだたろだうう。かなり、MS WordからのPDFをプリプレスで出力することに配慮している感じで、一般企業に浸透したAcrobatをサポートする意味あいもあるに違いない。
 これらの機能とPostScriptファイル書き出しなどの使いこなし術を駆使すれば、たいていのPDFはどのようにでもハンドリングできそうである。
 これだけ機能を強化すると、Acrobat 7.0 Proの浸透は進むといいたいが、これだけの機能を使いこなすのはなかなか大変かも知れない。プリプレスの現場にいれば、こういう機能のありがたさはよく理解できるだろう。しかし、プリプレスの知識がなけれれば、これらの機能は使いこなせないに違いない。
 もっとも、Acrobatには印刷工程以外にも強化された機能はたくさんあり、プリプレス用につかっていると、それらの機能は使うことはないかもしれない。そう考えると、Acrobatはいったい何のソフトなのかわからなくなるが、電子ドキュメントをすべて飲み込んでしまうようになるのだろう。そうなれば、Acrobatはユーザーが求める機能を提供するツールになっていくのだろう。
 Acrobatは1つのプラットフォームであるが、やはりその道を進んでいるのだろう。これからますます、さまざまな機能を盛り込んでいくに違いない。もっとも私はプリプレス機能とその関連しか使わないだろうけどね。まあ、起動時間は目に見えて早くなったので、それだけでもバージョンアップする価値はあるかもしれませんな。



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『一目でわかる! Acrobat 7.0 新機能ガイダンス』の第一章がダウンロードできます。Acrobat 7.0 のさまざまな新機能について解説してします。Acrobat 6.0以降で開いてください。


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