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まえがきその5 プリンタフォントなしで出力する方法


 最後の章は得意のレイアウトソフトでの出力がテーマです。これこそが上高地仁の真骨頂(?)。と言いつつも、この章は36ページしかないけど。
 第5章のテーマは、やっぱり、プリンタフォントなしでのフォントの出力ですね。これきゃない、という感じですね。
 結局結論を言うと、フォントをRIPで処理しなければ、フォントの問題は全て解決するのです。プラットフォームの互換性の問題もそうです。全てフォントをクロスコンバートすることが、トラブルの原因です。Macintoshでデータを作っても、出力するのはPostScriptRIPですよね。PostScriptRIPというのは、要するにPostScriptという別のプラットフォームなわけです。ここでフォントはコンバートされるわけです。ですからこれをクライアントで作成したデータのみでフォントを処理できれば、フォントの出力はたいへんシンプルになるわけですよ。
 欧文フォントではPostScript Type1もTrueTypeも、アウトラインファイルをプリンタに転送して、そのアウトラインデータを使ってRIPはラスタライズを行なうことで、忠実にオリジナルが再現できるわけです。確かに日本語フォントは重い。それは知っています。しかし今となっては、できないことはありませんよね。技術的には十分可能だと思います。
 いずれそうなるにしても、いまのところはできないので、今できる方法を書きました。結局QuarkXPressもPageMakerもEPSファイルにしてIllustratorで読み込み、フォントは全てアウトライン化してしまえば、ほぼ同じことでできます。少し面倒ですけどね。Illustrator 8.0からはPDFの解析もできますから、PDF経由でIllustrator形式にしてアウトラインをとってもいいですね。
 そういう方法を使うと、スクリーンフォントしかないかな文字だって、簡単に使えるわけです。写植だったら、かな文字の文字盤があれば、簡単にかなを組み替ることができたのに、DTPになってプリンタフォントの縛りがあって、ホントに不自由でした。スクリーンフォントベースでもレイアウトソフトベースでも、文字を組み替えるのは簡単にできるようになっているのに、出力で詰まっているわけです。出力の問題さえ解決すれば、組み替えフォントは出力は難しくないと思います。取りあえずEPSもしくはPDFを経由すれば、文字を全てアウトライン化することで、どのようなフォントであっても出力できますから、是非皆さんもこのノウハウを身に付けて欲しいものです。
 またQuarkXPressであれば、AppleScriptで自動化できますから、単ページで書き出してもそれほど大変ではないと思います。おそらくそれほど手間がかからないようにすることはできるでしょう。単ページで書き出したファイルをアウトライン化して、あとはAppleScriptで自動的に貼り込むようにすれば、何百ページあっても、それほど手間がかからないとおもいますよ。
 今回のIllustrator 8.0のアクションパレットには、Photoshopのようなバッチ処理はできないみたいですが、それができれば、EPS書き出しファイルのアウトライン化なんて昼寝してもできるようになるんですけどね。このあたり話は、私の次のテーマということで、これからも考えていきたいと思っています。
 それとIllustratorで文字を組み替えるプラグイン「タイプミキシング」は少し前までは、フォントワークスジャパンさんのページでダウンロードできたのですが、残念ながら、できなくなってしまいました。いまダウンロードできるのは、以前バージョンのアップデータです。タイプミキシングはフォントワークスジャパンか、エヌフォーメディア研究所のフォントを買うとついているので、使ってみたい方はフォントを買ってくださいね。これだけでも結構買う価値はあると思います。Illustratorだったら、そのままアウトライン化すれば、問題なく出力されますからね。



このコンテンツは1998年12月4日に書かれたものです。

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