DTPフォントの謎:DTPのフォントサンプルと使い方
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▼フォントビジネスは「LETS」で生まれ変わる


「LETS」はフォントのレンタル制度
 フォントワークスジャパンからまったくいままでとは違うフォントのサービスが現れた。「包括的なフォント環境サポートプログラム」と説明されると具体的になんなかかほとんどわからないが、この「LETS」というサービスは平たくいえば、フォントのレンタル制度である。
 いままでのフォントはいえば、一般のアプリケーションと同じように、パッケージで販売する製品であった。なぜパッケージになったのかというと、それまでの写植のレンタル制度を取り込むと、DTPの普及が阻害される可能性があった。
 写植では写植機と書体を抱き合わせて“借りる”ものだったのが、DTPでは写植機に当たるマシンは汎用のパソコンであり、書体は別途“フォント”として利用できるようにしなければならなかった。そこで“使用する権利”をパッケージとして販売することになったわけである。
 いままで写植機を持っているだけで、人件費よりも高いレンタル代を払い続けるシステムに対抗するには、一度お金を払ったら、その後はお金を払わなくてもいいような仕組みが必要であった。また抱き合わせレンタルで独占的なマーケットになっていた写植業界への反発でもあっただろう。

パッケージ販売の“つなぎ”だった?

 写植の文字にしてもDTPのフォントにしても、ひとつの書体を開発するには、たいへんな労力がかかる。一人のデザイナーが一日10文字書き起こしたとしても、1年間フル稼働しても3,650文字である。そうすると、いまのCIDフォントの8,720文字を作成するためには、2年半はかかることになる。それは実際の作業時間であって、字体のデザインを考えたり、できあがってから字形を調整したりする時間も入れれば、さらに必要とする時間は増えることになる。
 したがって、書体の開発費とメンテナンスを考えていくと、写植のレンタル制度はあながち間違ったものではなかった。ただ間違っていたのは、DTPになってマシンがオープンなものになり、写植機と書体の抱き合わせが許されなくなっていたことと、いままのような専門業者から、一般のユーザーに広がりを見せる中で、高額のレンタルフィーは現実的ではなくなっていったわけである。
 しかしDTPの時代になって、より安価なレンタルサービスにそのまま移行しなかった。段階的に“パッケージ販売”という形態を通過することになったのである。
 電算写植では、一台のマシンと書体抱き合わせてなんと月々60万円前後の費用がかかるのに比較すると、「LETS」はマシン代は含まれないにしても、一ヶ月に換算するとたったの3千円なのである。これだけのギャップを埋めるには、別の販売形態に移行するという“クッション”があってもおかしくないのである。
 DTPの初期において、パッケージ販売という形態が一般的であったのは暫定的なものであり、いずれフォントはレンタルが一番適していると理解されるようになるのではないだろろうかと私は思うのだ。
 なぜフォントはレンタルの方がいいのかというと、それはひとつにはフォントフォーマットの絶えざる変化、あるいは進化があるからである。
 いやいや、DTPの初期においては、フォント環境の変化は忌み嫌われた。トラブルを招くからである。そうしてこの十年は写植・製版からDTPにすっかり様変わりした。環境が変化する中で、出力は安定性が求められた。そのためフォントは変化すること進化することを禁じられた。
 しかしDTPが一通りの普及を成し遂げたいま、DTPそのものが絶えざる変化・進化に向けて進もうとしている。従来のOSやアプリケーションは安定していても、機能の面では著しく立ち後れていて、戦後に作られた食糧管理法のよう時代遅れになりつつある。

フォントフォーマットはまだまだ進化していく
 OSが進化する。アプリケーションが進化する。そのなかでフォントはいままでと同じでいいのかというと、そういうわけには行かない。OSがユニコードの対応するだけでなく、文字のエンコードのくびきから解放されるためには、古いOCFフォントではどうにもならない。またアプリケーションが進化しPDFなどの新しいフォーマットや機能を扱うためは、フォントのフォーマットも変えていくしかないのだ。
 フォントフォーマットはこれからも変わっていく。現在はOCFとCIDが混在しつつ、DTPは行われている。最終出力はほぼCIDであろうが、スクリーンフォントは依然としてOCFフォントが幅を利かせている。OpenTypeはまだまだこれからで、普及には時間がかかりそうである。
 しかしOpenTypeのあとには、完全なユニコードフォントが登場する。一度にユニコードの文字全てにアクセスできるフォントには行き着かないにしても、CJKの全ての漢字を含んだフォントはそう遠い将来ではない。すくなくとも、OSの標準フォントは、ユニコードの完全対応に向けて突き進んでいくに違いない。もしユニコードに完全対応するフォントが必要になったら、CIDコードもいまのままでは足りなくなり拡張を余儀なくされる。それはまだまださきの話だが、中期的なスパンでは考慮しておくべきものである。

フォーマットの変更が“面倒くさ”くないやり方とは
 そうしてフォントに求められるものが続々に現れていく中で、現在のようなパッケージ販売でいいのかというと、けっしてそうではあるまい。パッケージで販売して新しいフォントフォーマットへのバージョンアップしていくのは、思いの外心理的障害が大きい。つまり“面倒くさい”のである。
 面倒くさくないようにするには、フォントのドラッグコピーでの使用、つまりインストールプロテクトの解除がまずひとつ。つぎにダイナミックダウンロードで、出力環境の非依存がある。OSのシステム環境の構築が容易で、作成したドキュメントをそのまま出力できると、フォントフォーマットの移行はそれほど“面倒くさい”ものではなくなるに違いない。
 もちろんダイナミックダウンロードできるのであれば、TrueTypeでもかまわない。しかし、TrueTypeはQuarkXPressからそのまま出力できない。レイアウトアプリケーションというより、出力アプリケーションとして定着したQuarkXPress 3.3JでTrueTypeを出力できない以上、OCFからTrueTypeに移行するのは難しい。CIDであれば、必要があれば、プリンタフォントをインストールできるのである。
 “面倒くさ”くないようにして、なおかつフォントがビジネスとして成り立つようにするには、広く浅く費用を負担できる仕組みを考えるしかない。不法コピーを防ぐには契約書をちきんと結ぶことである。

フォント環境を選ぶ選択肢は必要だ
 「LETS」にある「包括的なフォント環境」というのは、OSやフォントフォーマットの変化に柔軟に対応していくという意味である。月々のわずかな負担で最先端のフォントフォーマットがすぐさま簡単に利用できることを指しているのだ。つまり言い方を変えれば、フォント環境が変化してもそれに出遅れないための“保険”みたいなものである。
 買い切りで一括払いがいいのか、いくばくかの保険料を払ってDTP環境の変動にも対応できるようにするのがいいのかは、人それぞれによってことなるだろう。したがって、一概には「LETS」であるべきとはいえない。
 しかし、「LETS」のようなレンタルサービスを望んでいる人もいるのではないか。少なくとも今からDTPを始めようとする場合、現在スタンダードにになっているフォントをスクリーンフォントだけでも揃えるのは金銭的にたいへんである。
 そういうときに、フォント環境を選ぶ選択肢がいくつかある方がいいわけである。フォントにこだわりを持っている場合は選択の余地はないに違いないが、写植からDTPに変わったとき、あれほど“常識”だった写研からモリサワにするっと置き換わっていったことを考えると、特定のフォントに著しいこだわりを持つ人はそれほど多くない。
 たとえ、多くの人がフォントにこだわりを持つようになるとしても、それならばこそ、多くのフォントを低額で利用できる仕組みこそが求められるはずである。

フォントはレンタルに戻るべき
 この二三年の間に、私はフォントは「レンタルに戻るべきだ」と主張していた。買い取りのパッケージ販売では、ベンダー側にもユーザー側にもメリットは少ないと私は思うようになった。
 また同時に日本語PostScriptフォントがTrueTypeフォントに比較して、異常なまでに買い取り価格の高い現実は、不法コピーを暗黙のうちに“常識”化させたといって良い。
 もちろん大量に販売されるTrueTypeとわずかなマーケットのなかで販売されるPostScriptフォントを比較するのは難しい。しかし、その価格差は100倍を越えている。価格差が生まれる理由はいろいろあるにし、私もそれは理解しているが、一般的には理解できるものではない。パッケージ販売という業態が限界に来ていることもあるに違いない。
 「LETS」にしても、5年も継続すると、金額的にはパッケージでフォントを買うのと変わらなくなる。違うのはフォント環境への対応が簡単であることだ。したがって、フォントの使用料半分で、のこりはサポートフィーであると考える方が自然だろう。
 パッケージ販売では、このサポートの部分に重点が置けないのである。販売では、とうぜん山があり谷がある。予定より売れているときはいいが、売れなくなると、最初に切り捨てられやすいのは、サポートである。
 OSやフォントフォーマットの対応だけでなく、日常のサポートも充実させるためには、水もののパッケージ販売よりも、使用料を定期的に回収できるレンタル制度の方が間違いなく優れているのだ。
 つまり、レンタル制度はベンダー側だけでなく、ユーザーにとってもメリットがある。そのメリットが理解されるようになれば、「LETS」という仕組みは普及していくのではないだろうか。そうなったとき、フォントは生まれ変わっていくはずである。選択肢がひろがり、時代にあわせてより使いやすくなっていくに違いないのである。

「LETSエントリーパック」だけでもお買い得だ
 フォントのレンタル制度が普及するかどうかは、ユーザーがそれを理解するかどうかにかかっている。おそらく、一度利用すると、止められなくなるに違いない。
 月々に換算するとわずかな金額で、インストールプロテクトを心配する必要はなくなる。ハードディスクがおシャカになっても、マシンを入れ替えてもすぐさま以前と同じ環境を再構築できる。
 プリンタフォントが必要になれば、プリンタフォントをプリンタに入れておけばよい。もしQuarkXPressからPDF化できるのであれば、プリンタフォントは不要である。「LETSエントリーパック」だけで、フォントワークスフォント39書体がそのまま利用できる。実はこれだけでもお買い得である。
 この「LETSエントリーパック」を私自身が販売したいと思っているくらいである。もちろんそうなったら、なにか付録を付けたいと思っているが、普及の手助けはしたいと思っているのだ。
 私が「フォントはレンタルに戻るべき」といっても、所詮は無責任な発言にしか過ぎないが、実際このサービスは、フォントワークスジャパンにとっては、社運をかけたものに違いない。つまり、パッケージ販売には未来はないと判断したということだからだ。そう思うと、すごい決断ではないか、と思う。
 まだ内容的にわかりにくい部分があるが、いずれわかりやすいものに整理されるだろう。そうして本当の価値が理解されるようになると、きっと当たり前のサービスになるのではないだろうか。

◆LETSについての詳細は下記より
http://www.fontworks.co.jp/


◆LETSのお申し込みは下記より
http://www.incunabula.co.jp/lets/



DTP-Sウィークリーマガジン/121号/2002.6.7配信







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