同じサイズの画像ファイルを作成する
　epub3の固定レイアウトはページを画像を表示します。１ページに１つのXHTMLファイルを用意し、そこで１つの画像ファイルを差し替えます。つまりページ数の数だけ画像ファイルが必要です。

　画像ファイルを作成するポイントは、まずは画像の大きさです。正しくはピクセル数です。iPhoneやiPadの画面のピクセル数に準じた大きさにします。少なくもiPhoneの640×960 pixelよりも大きくしましょう。

　次にすべての画像の縦と横のピクセル数を同じにします。白紙のページがあっても同じピクセル数で白紙の画像ファイルを作成します。ピクセル数が異なっていても固定レイアウトのepubは作成できますが、作業が複雑になります。画像ファイルのピクセル数をすべて統一しておく方が簡単です。

　画像のフォーマットはJPEGもしくはPNGとなります。ここではJPEGを使っています。基本的にJPEGにし、拡張子は「.jpg」にします。拡張子が「.jpeg」の場合や画像フォーマットがPNGの場合は後述します。

　また画像ファイルはSigil上で置き換えて使用します。テンプレート内のXHTMLファイルで記述したファイル名はあらかじめ決まっています。ページの順番に連番で

document_0001.jpg

でファイル名を割り当てます。たとえば58ページ目は「document_0058.jpg」となります。ファイル名が最初から連番になっていれば、ファイル名を置換するソフトなどで画像のファイル名を書き換えます。ファイル名を書き換えない場合は、XHTMLファイル内のimgタグも書き換える必要があります。

PDFを連番のJPEG画像に書き出す
　PDFのページを画像に書き出してファイル名を連番にするのはAcrobatの製品版があれば簡単ですが、ここではMacintoshの標準ソフトAutomatorを使って書き出す方法を紹介します。

　まず、Automatorを起動します。Automator_pdf_jpg連番フォルダ内の「pdf_jpg連番」を読み込みます。「pdf_jpg連番」はAutomatorのワークフローで、指定したPDFの各ページをJPEGイメージとして書き出します。さらに連番で書き出し、「iBooksのepub3固定レイアウトをSigilから作成する方法」テンプレートにそのまま取り込むことが可能です。

　「PDFページをイメージとしてレンダリング」でPDFのそれぞれのページを画像として書き出します。［解像度］はインチ（25.4 mm）あたりのピクセル数を指定します。「Finderに項目をコピー」で分割して画像化したフォルダを指定します。［保存先］は必ず変更してください。

　ページの解像度と保存先を設定したら、ウィンドウ右上の［実行］ボタンをクリックします。PDFファイルを選択するウィンドウが表示されますので、PDFを選択します。