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第2章 生み出せ、不労所得

■儲けることは正しいこと
 皆さんは儲けたいと思いますか。本当に思っていますか。本当に儲けたければ、「儲けるぞ!」と強く強く思っていないと無理ですよ。
 日本では戦後社会主義的な考え方が蔓延してしまい、結果平等こそが理想だ、みたいな古くさいイデオロキーに縛られて、「儲けることは悪いことだ」というような風潮があります。「金持ちは悪いやつだ」というと喝采する人がいて、マスコミもそういう人に迎合するわけですな。だから「清貧」なんて言葉がはやったりするわけです。
 アメリカもプロテスタントのお国柄ですから、実は大金持ちは天国にはいけないと言われています。それでお金持ちになっても、その儲けた分を慈善事業に回したりすることで、神様に許してもらおうというのがアメリカ人の考え方なのです。だから大儲けすると、その富を社会に分配するのが普通です、ビル・ゲイツみたいにね。
 日本でも昔は金持ちは社会的な責任を負っていて、必要なときにはお金を出すようになっていました。「隣村との間にある川に橋をかけよう」となると、その村の金持ちが身銭を切るわけです。
 誰かがたくさん儲けると経済的な不平等が広がるということに なります。実際アメリカではいま貧富の格差が広がりつつあります。しかしそれと同時にチャンスにおいては平等ですから、今は貧しくても明日大金持ちになる可能性は、宝くじにあたるより期待値は高いかも知れません。
 日本でもこれからは同じような方向に進むでしょう。アメリカが世界経済を牛耳っていて、それがグローバルスタンダードだと言われれば、それにあわせるしかありませんからね。日本でもこれからは貧富の差は間違いなく大きくなります。
 まあでも、チャンスさえ平等であれば、貧富の差が広がっても、金持ちが多くなれば、社会全体の富は増えるわけですから、世の中全体ではいいことなわけです。皆さんだって今は貧乏でも、お金持ちになれる可能性はないわけではありません。アメリカでも貧富の差は大きくなっても、収入の格差は固定的ではなく、貧乏な人はいつまでも貧乏というわけではないようです。収入の格差は流動的で、それが社会の活力を生み出しているようですから。
 「清貧」なんて言葉は、所詮努力しない奴のいいわけですな。「清く正しく貧しく」でなくても「清く正しく豊かに」でもいいわけで、「清く正しく」あれば「貧しく」なるというのは、なんの根拠もないことに過ぎません。
 だからね、本当に自分自身が豊かになりたいと思わなければ、儲けることはできませんよ。儲けるという行為は、決して間違ったことではありません。営業の仕事は煎じ詰めれば、いかに儲けるのかということですから、儲けることを目指さない営業はそこですでに落第ですな。

[下記のトピックに続く]

■儲けとは不労所得だ
■印刷会社も不労所得で成り立っていた?
■ビジネスモデルとは不労所得を生み出すための仕組みだ
工学社/Professional-DTP誌 2000年08月号所収



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