Adobe Acrobatの使い方とPDF出力講座:PDFのカラー変換からフォントの埋め込み、アウトライン化まで
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Acrobat 9 公開の真実(8)─Acrobat.com はAcrobat 差別化の切り札


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Acrobat 9 Proを使う前に知っておきたい
バージョンアップで追加された新機能の秘密

新たなプラットフォームを狙うPDFポートフォリオ。
PDFプレゼンのためのFLASHムービー埋め込み。
Acrobat .comでの差別化はMicrosoft対策か?
ウィザードでのフォーム作成はデータ収集のため。
やっと搭載された出力プレビューのオブジェクトインスペク。
フィックスアップで強制変換するPDF/X、PDF/A、PDF/E。

番外コラム Adobe PDF Print Engineビジネスモデルの真相
番外コラム フィックスアップでPDF内のカラーを特色に変換


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 Acrobat 9の最大の新機能は、「Acrobat.com」かもしれない。Acrobat.comは、Acrobat 9のユーザであれば無料で利用できるサーバである。サーバ上にPDFをアップロードしておけば、複数のユーザーがAcrobat.comにサインインすることで、互いの注釈情報をやり取りできるのである。
 いままでは注釈を追加したPDFを受け取って確認するしかなかった。複数のレビュー担当者がいれば、複数のPDFを入稿してそれらの注釈を整理するしかなかった。Acrobatには注釈のみを読み込む機能もあり、複数のPDFから注釈を読み込めば、すべての注釈を1つのPDFにまとめることは可能だ。
 また、Acrobat 7.0からは、同一ネットワーク内のサーバやWebDAVサーバにPDFをおけば、サーバ上のPDFに注釈をアップロードする機能が追加された。ただし、同一ネットワーク内のサーバやWebDAVサーバでは敷居が高い。もっと汎用に誰でもが使えるように編み出されたものが

Acrobat.com

なのである。ただし、無料で利用できるのはパブリックベータ版としてであり、有償化に向かうことは火を見るより明らかだ。そのときに機能が制限されていても、無償のサービスが残るかどうかはわからない。

 Acrobat.comはAcrobatの新機能であっても、PDFの新機能ではない。AdobeのAcrobat独自の機能である。Acrobat.comを文書をアップロードしたり、注釈を追加するようにすると、当然ながら、Acrobat 9もしくはReader 9でしか開かない。


Acrobat.comでアップロードしたPDFを、Acrobat 8 Proで開いたところ。バージョンが最新版でないというアラートが表示される。

 旧いバージョンで開くと、Acrobat 9もしくはReader 9が必要だというアラートが表示される。試しにAcrobat 8 Proでレビュー用PDFを開いたところ、Acrobat.comには接続しようとするが接続できない。接続時のウィンドウでパスワードを入力するフォームがないためかもしれない。オフラインで注釈して、PDFをメールで送るしかない。


Acrobat 8 ProでAcrobat.com用のPDFを開いて追加した注釈をアップロードしようとしたときに表示させるアラート。

 さて、PDFの仕様は基本的に公開されている。したがって、Adobe以外のベンダーがPDF作成ソフトやAcrobatと同等のソフトを作成することができる。しかし、Acrobat.comの機能は、互換ベンダーは利用できないと考えるのが自然だ。それとも、AdobeはAcrobat.comの機能も公開するだろうか。
 AdobeはAcrobat.comによって、互換PDFをはるか彼方に置き去りにしようとしているようだ。

 レビューの共有はきわめて便利である。注釈データのみをアップロードすればいいのである。ただし、共有レビューするためには、レビュー用にAcrobat.comにアップロードしたPDFを使う必要がある。メールで送信するか、レビュー担当者にAcrobat.comのダウンロードページを送信する。たとえPDFのファイルサイズが1GBあっても、1GBのPDFをメールで受信するか、Acrobat.comからのダウンロードが必要になる。

Acrobat 9 Pro
  ↓↑

Acrobat 9 Pro
Acrobat.comにアップしたPDFをダウンロードして注釈を追加、レビュー依頼者PDFに注釈を受信したところ。


 ダウンロードページの送信は、コラボレーションメニューに用意されていて、Acrobat.comにPDFをアップロードするときに、メールを送信するようになっている。また、Acrobat.comからダウンロードしなくても、ダウンロードしたあとのPDFをローカルに保存して、そのPDFを直接レビュー担当者に送信してもレビューの共有は可能だ。
 惜しむらくは、共有レビューのメニューがコラボレーションメニューにはなく、コラボレーションメニューに用意されているのが

文書をAcrobat.comにアップロード
文書をAcrobat.comで共有
送信してライブコラボレーション
スクリーンを共有

であり、Acrobat.comを利用して共有レビュー用のPDFをアップロードするには、注釈メニューからアップロードしなければならないことだ。PDFをAcrobat.comにアップロードしたり、共有したり、共有したPDFでチャットする(ライブコラボレーション)のは、ある意味では優先度が低い。それらをすべて含んだ

共有レビュー用に送信

こそが、Acrobat.comのウリではないのか。そうであれば、「共有レビュー用に送信」をもっともわかりやすい部分にメニューするべきだろう。注釈メニューだけでなく、コラボレーションメニューにも同じメニューを用意しておくべきだろう。

 いずれにしても、今後、MicrosoftがWindowsに強力なPDF作成機能やPDFビューワーを搭載しても、Acrobat.comでの差別化は真似できそうにない。そう考えると、次回のバージョンでも、Acrobat.comの機能をさらに強化する可能性はきわめて高いといえるだろう。


 

Acrobat 9 公開の真実 目次

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Acrobat 9 公開の真実(8)─Acrobat.comはAcrobat差別化の切り札

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