Adobe Acrobatの使い方とPDF出力講座:PDFのカラー変換からフォントの埋め込み、アウトライン化まで
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▼Acrobat 8 Professional新機能その12 PDFの変換を自動処理する[フィックスアップ]機能


 [フィックスアップ]は、プリフライトするときにPDFのエラー項目を修正する機能です。エラーとしてリストされるものを、フィックスアップで修正編集しておけば、プリフライトでエラー表示されることはありません。ただし、強制的にPDFを変換します。変換したPDFを元に戻すことはできません。

 [フィックスアップ]は、プリフライトするための機能ではなく、PDFの変換を自動処理するツールと考えた方がいいでしょう。プリフライトしてエラーをリストできるのであれば、そのエラーをそこでエラーにならないものに変換する方が合理的だからです。

 たとえば、7.0までのプリフライト機能でPDF/Xを作成しようとすると、PDF/Xに準拠していないオブジェクトがあると、PDF/Xに変換することができません。PDFの作成時にPDF/Xの仕様に合致するように考慮していないと、プリフライトではPDF/Xに変換することはできません。

 透明効果を含んだPDFをPDF/Xにするには、プリフライトでエラーを確認したのち、印刷工程パレットの[透明部分の分割・統合]で透明を分割して、もう一度プリフライトしなければなりません。もし、プリフライトで透明部分を分割できれば、[透明の分割・統合プレビュー]を開く必要はありません。

 プリフライトウィンドウでの[フィックスアップ]の使い方は、2つあります。まずプリフライトし、エラーを確認したのち、[フィックスアップ]する方法です。エラーに対応する[フィックスアップ]を行います。

 デフォルトのプロファイルのいくつかは、プリフライトとフィックスアップの両方が含まれています。これらのプロファイルを使うときは、ウィンドウ下部にある

フィックスアップを適用せずにプリフライトプロファイルを実行

 をチェックし、まずプリフライトのみを行ってから、[フィックスアップ]する方がいいでしょう。

 もう1つは、印刷工程パレットでPDFを変換するように、[フィックスアップ]を使う方法です。指定値が決まっている場合は、[フィックスアップ]でPDF変換できます。たとえば、ヘアラインの修正などは、入力値が決まっているのであれば、印刷工程パレットでしきい値や置換値をその度に入力するより便利で、数値の入力間違いもありません。

 プリフライトウィンドウを開くと、「PDFフィックスアップ」というカテゴリーがあります。デフォルトで24個のフィックスアップ用のプロファイルが用意されています。ここには注釈を削除したり、特定のカラースペースに変換したり、透明部分を分割・統合する[フィックスアップ]が用意されています。

 これらの[フィックスアップ]プロファイルは、プリフライトをいっさい行わず、フィックスアップ機能のみを適用してPDFを変換します。したがって、利用する前にフィックスアップする内容を確認しておくべきです。

 フィックスアップの中身を確認するには、[編集]ボタンを押します。プリフライトリストを開いて、[フィックスアップ]のカテゴリーを選択します。たとえば、「CMYKのみ(Japan Color)に変換」というプロファイルのフィックスアップカテゴリーを開きます。

このプロファイルのフィックスアップ

というウィンドウに

カラーをJapan Color 2001 Coatedに変換(特色をCMYKに変換)

 というフィックスアップがリストされています。



 このフィックスアップをダブルクリックすると、フィックスアップする内容を確認することができます。「カラーをJapan Color 2001 Coatedに変換(特色をCMYKに変換)」では、フィックスアップカテゴリーで「カラースペース、特色、インキ」が選択され、「色を置換」というフィックスアップのタイプが選択されています。



 「色を置換」は印刷工程パレットにある[色を置換]とほぼ同じ設定が並んでいます。印刷行程パレットの[色を置換]と異なるのは、[文書の色]を選択できないことです。また、変換元として割り当てるプロファイルを[想定プロファイル]として指定できます。

 [フィックスアップ]は、6つのカテゴリーに分類されています。

カラースペース、特色、インキ
ページ
文書情報とメタデータ
インタラクティブな要素とプロパティ
文書
ページコンテンツ

です。このうち印刷用としてよく利用するのはカラー変換関係のフィックスアップを作成する「カラースペース、特色、インキ」と、画像や線幅・透明の処理などを指定する「ページコンテンツ」の2つでしょう。

 オリジナルで[フィックスアップ]を作成するときは、新規にプロファイルを作成するか、ロックされていないプロファイルを選択します。[このプロファイルのフィックスアップ]で「新規作成」でフィックスアップを編集するか、[すべての使用可能なフィックスアップ]から使用するフィックスアップを選択します。



この記事はこちらのブログにアップしたもののHTML版です。


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