Photoshopとカラーマネージメントの仕組みと出力講座:印刷用のCMYK変換からDTPファイルの保存
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 「カラーマネージメントは難しい」と思っていませんか? 専門用語が飛び交い、成果もわかりにくいと思っていませんか。確かに「カラーマネージメントしなくても、DTPはできる」かもしれません。

 とはいえ、カラーマネージメントは「常識」になりつつあります。カラーマネージメントがわからないと、CMYK変換もできないようになります。オフセットでも枚葉印刷するときと輪転機で印刷する場合では、CMYK変換のプロファイルも異なります。

 ここでは、難解に見えるカラーマネージメントを、できるだけ「やさしく、わかりやすく」解説します。




▼第1章 カラーマネージメントは本当に必要か



■1-2 インテリジェントなカラーマネージメントもあるはずだ

 カラーマネージメントにはいくつもの種類があります。AppleのColorSync、MicrosoftのICM、AdobeはAdobe Color Engineですが、それ以外にも、大手の出力機のベンダーがそれぞれのカラーマネージメントシステムを採用し、独自に利用しています。

 はっきりいって、どのカラーマネージメントシステムが優れているのかということは、誰にもわかりません。少なくとも、AppleやMicrosoftのそれよりも、Adobeのものの方が、印刷用に最適化されていますので、優れていることは確かです。

 とはいえ、これらのカラーマネージメントシステムのほとんどは、Lab値を基準にカラーを変換しています。つまり、CIE(国際照明委員会)の仕組みです。すべてのカラーをいったん、Labカラーに変換して、ターゲットのカラーに変換することで、カラーマッチングを行います。

 カラーマネージメントシステムの違いといっても、この変換の仕組みはCIEのものがベースになっていて、多少変換のやり方が異なるだけのものが多いのです。あるいは、詳細に設定可能かどうかの違い程度なのです。

 現在のカラーマネージメントの問題点は、システムに依存しすぎていることです。インテリジェントな機能が欠けているのです。もっといえば、柔軟性にかけるのです。

 ICCプロファイルでいったんLabに変換して、Labから変換先のカラーのICCプロファイルに合わせて変換すればいい、という仕組みのみでカラーマネージメントしようとしていることです。Lab値にすれば、カラーは合うのかというと、そんなことはありません。もちろん、Lab値をブリッジして変換するほうが、より精度は高くなりますが、限界はあるのです。

 たとえば、下着のモデル写真と、スーパーマーケットのチラシを同じようにカラー変換してもいいのでしょうか。両方ともJapan Color 2001 Coated環境の印刷機で印刷するとしても、両者に求められるものは異なります。

 下着のモデルでは、下着の淡いカラーを再現するだけでなく、モデルの肌合いも自然に、しかも柔らかい感じで再現する必要があります。肌ものの製版では、マゼンタの網を45度の角度にしたりすることもありました。通常は墨版が45度ですが、45度は目立ちにくいので、墨版とマゼンタ版を差し替えるのです。ざらざらした鮫肌のモデルが着けている下着を、買いたいと思う人はあまりいないでしょう。

 スーパーマーケットのチラシで、イチゴの写真を掲載するとしましょう。そこで求められることは、色を合わせることではなく、「美味しそうなイチゴ」です。瑞々しくシズル感のあるものが必要です。いくらカラーマネージメントしても、もしイチゴがけばけばしい赤で印刷されたら、全く価値はありません。

 カラーマネージメントしても、カラーはケースバイケースで扱う必要があるのです。そうなると、「ルールのないカラーマネージメントに戻るのではないか」ということになります。カラーマネージメントしてから、発注担当者の指示でPhotoshopでレタッチすれば、カラーマネージメントした意味がなくなるのではないか、と。

 そうではなくて、カラーマネージメントしつつ、ケースバイケースで対応する仕組みがあればいいのです。下着のモデルとスーパーマーケットのイチゴやレモンで使うときの変換のアルゴリズムは異なっていても、その違いがわかっていれば、カラーマネージメントは可能なのです。

 インテリジェンスな機能は、スキャナにもあります。少し高価なスキャナの読みとりソフトには、対象に合わせてスキャンする方法を変更することができます。金属が主体のもの、人間が中心の場合、風景写真の場合など、ケースバイケースでスキャンの仕組みが違っています。そうすることで、一様にスキャンするより、高品質な画像を取り込むことができるのです。

 スキャナと同じように、カラーマネージメントでも、ターゲットに合わせて、ケースバイケースで利用するICCプロファイルを変更してもいいはずです。たとえば、金属用の「Japan Color 2001 Coated」とか、人肌用の「Japan Color 2001 Coated」とかいくつもの種類があってもいいはずです。

 こうやって、インテリジェントな機能を増やせば、カラーマネージメントはさらには複雑になります。しかし、もっとも色が合わないのは、RGBからCMYKに変換するときだけなのです。CIEでも、変換アルゴリズムをデフォルトで4つ用意しています。印刷用ではそのうちの2つしか使いませんが、これは基本的にすべてのカラーを同じように変換することはできないということを表しているのではないでしょうか。

 現在のカラーマネージメントは、最初に述べたように、発展途上です。ですから、まだまだ使いにくい部分もあります。また、プリンタやモニタでもカラーマネージメントでカラーをコントロールできないこともあるのです。モニタやプリンタのカラー出力が経時変化するためです。

 しかし、仕組みとしてカラーをより近づけることは可能です。CMYKで再現できないRGBカラーは別にしても、それ以外はカラーマネージメントすることは可能でしょう。

 ただし、間違ってはいけないことは、「カラーマネージメントはあくまで手段である」ということなのです。目的ではありません。目的はカラーを合わせることです。カラーマッチングできる部分とできない部分をはっきりさせて、できる部分をより近づけることなのです。

 それが理解できれば、カラーマネージメントは怖くありません。カラーマネージメントはあくまで手段ですから、Labカラーを利用するより、もっといい方法があれば、別の方法に乗り換えればいいのです。そう考えれば、カラーマネージメントといっても、それほど難しいものではないのです。

DTP-Sウィークリーマガジン/219号/2005.7.13配信




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